2021年2月5日にリップル社の2020年Q4(第4四半期レポート)が公開されました。
リップル社は毎年、四半期にわたって、会社の業績や主な進展具体などを共有しています。
今回も同様に発表されたので、主な内容について僕の方でかみ砕いて解説していきます。
リップル社の売却による影響
まず恒例のリップル社のXRP売却数量について。
ODLでの売却がメイン(市場での取引ではなく、機関投資などへの直接の売却)で、購入量を引くと、
売却数量は76.27百万ドル(日本円にして約80.34億円)
全世界のXRPの取引数量が148.15十億ドル(日本円にして15兆6070憶円)なので、全体のわずか0.05%ほど。
リップル社の売却が市場に影響する可能性はほぼないことが分かります。
過去の売却数量と比較
ちなみに過去のリップル社の売却してきた全体への割合は、上記。
今回は過去3年間と比較しても、2番目に小さく抑えられています。
リップル社の売却数量が減ったのか?
それとも全体のXRP取引数量が上昇したのか?
下落した要因は全体取引数量の大幅アップ?
前回の2020年Q3の全世界のXRP取引数量と比べると、上記のようにおよそ4倍以上も大幅上昇しています。
この原因としてリップル社はスパークトークンのエアドロップだと説明。
2020年の12月12日にXRPを保有している投資家にSparkトークンというトークンをエアドロップするというイベントを行いました。
条件は「XRPを保有していること」になりますので、その時期にXRPを購入した投資家が多くいたということですね。
リップル(XRP)のボラティリティは?
そして30日標準偏差ボラティリティ(リスクおよびリターンの割合)
3カ月の上昇を1カ月でみた時に、毎日どれくらい上昇していたかが分かります。
2020年第4四半期のXRPのボラティリティはビットコイン、イーサリアムを抜いて9.6%。
XRP(9.6%) ETH(7.2%) BTC(5.8%)
XRPは第3四半期3.5%、第2四半期3.0%だったので、およそ3倍近く変動。
上位銘柄の中でXRPは、「もっとも稼ぎやすく」「もっとも損失を出しやすかった」ことが言えます。
SEC訴訟によるXRP取引数量の影響は?
そして今回多くの投資家達に影響をもたらしたとされる「SEC訴訟問題」
その影響でどれくらいのXRPの機会損失があったか?
についても本ブログで分析され、公開されました。
全停止したもしくは上場廃止した取引所による影響
SEC訴訟問題で、どれくらい影響があったかを検討するのに2つのグループに分けたと説明
1.XRP取引を完全に停止した、またはXRPを削除した取引所
2.米国のみの制限がある取引所
なお米国のみ制限された取引所に関しては、米国以外での取引数量について不明確なため概算で50%の取引数量を割り当てたと解説しています。
SEC訴訟により「XRPの取引を停止した取引所」によるXRPの1日あたりの機会損失合計。
1億4288万ドル(150億5583万円)
米国のみ制限した取引所による影響
SEC訴訟により「アメリカでのXRPの取引を停止した取引所」によるXRPの1日あたりの機会損失合計(※アメリカでの取引率を50%と仮定)
5824万ドル(61億3698万円)
SEC訴訟による影響
SEC訴訟により影響を受けたXRPの1日あたりの数量は、
・1億4288万ドル
・5824万ドル
合計2億112万ドル(211億8738万円)
全世界のXRP取引数量の12.49%。
冒頭でも解説させて頂いた通り、リップル社の第4四半期の売却数量が全体の0.05%なので、
12.49/0.05=249
その額、売上249回分。。。
とんでもない影響ですね。
今回の公開された情報が裁判で今後使われるかもしれません。
まとめ
について解説しました。
2020年のQ4レポートでメインになってきたのは、SEC訴訟問題による影響がどれくらいあったのか?
相次ぐ取引所の取引停止や上場廃止にともった影響は全世界のXRP取引数量の約12.4%。
全世界の取引数量の12.4%と聞くと、確かに多大な影響があったと思ってしまいますが、裏を返せばあれだけの大型取引所や機関投資家からの停止処置があったのにも関わらず、残りの87.6%のXRPは変わらず取引されていたというところ。
XRPの底力については驚かせられます。
今後裁判で負けたとしても、和解処置などであればそんなに影響がないかもしれませんね(笑)
本日は以上になります。