リップル(XRP)社の今後のビジョン
リップル社のCTO(最高技術責任者)デイビッド・シュワルツ氏はXRPCHATでリップル社のビジョンを共有しています。
(XRPの価値と想定シナリオについて)
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1) Ripple社には銀行に「取引処理ソフトウェア」を提供するというビジネスがある。
これはXRPや他のブロックチェーン技術が無くても利用できる物であり、国際決済を改善する。
このソフトウェアは決済の進捗状況を追跡する双方向メッセージングを利用しており、必要な全てのコンプライアンス情報や手数料を取引開始時点で正確に知ることができ、かつ素早くて信頼性の高い送金完了確認ができるからである。
ここまででも十分に大きな改善であり、たとえ現金が同じ経路で動いた場合でも、銀行はそのソフトウェアを使うことになるだろう。
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2) Ripple社はネイティブ通貨を持つパブリック・ブロックチェーンを構築した。
これには様々な利点がある。
例えば、分散技術を使った為替取引、優れたシステム、高速な取引、大きな取引処理能力、ネイティブ実装されたmulti-sign、key rotation、payment channelなどである。
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multi-signとは、複数の秘密鍵を組み合わせて送金などを承認する仕組みになります。
過去コインチェックがハッキングに合ってしまったのは皆さんご存知かと思いますが、その時はシングルシグでした。
よりセキュリティが高いものと考えていただければ良いですね。
key rotationは秘密鍵や公開鍵の扱われ方になります。これも性能が高い特長になります。
payment channelとは、2者間で何度も往復させるような送金は、毎回ブロックチェーンに書き込むと送金滞留などが生じる可能性があるので、最初と最後のトランザクションだけ記録することで、1回の送金にかかる時間を大幅に短縮しようとしたものです。
これによって送金手数料を大幅に下げることが可能になりました。
3) ブロックチェーンを銀行に実際に使ってもらう際に直面する困難は何か?
それはブロックチェーン技術ではなく、それ以外の物。
つまり、管理、コンプライアンス、銀行システムへの統合といったものである。
我々のソフトウェアはこれら全てを扱っており、もしXRPを介した決済ルートが他より安い場合、銀行はこれを使うことができるようになる。
そのためには、現時点でXRPを使ったルートによってコストを下げていく必要がある。
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商売柄、「お金」を扱う仕事なので、銀行は非常にシビアです。
ブロックチェーン技術に抵抗があるのもあるかもしれないですが、やはり一番懸念するのは「コンプライアンス」でしょう。
資金紛失や顧客情報流出なんて起こったらタダじゃ済まされないですからね。
4) 我々はUSD⇒EURのような最大規模の通貨ペアをターゲットにはしていない。
なぜなら、そのような通貨ペアの取引はすでに十分効率的だから。
我々がターゲットとするのは、まだ効率は良くないものの、取引額が大きい通貨ペアである。
例えば、ユーロ⇒インドルピーがそれにあたる。
マーケットメーカーはとても小さな利益しかとれていないので、仮にユーロ⇔XRPおよびXRP⇔インドルピーも注文を出す利益もまた小さかったとしても、コルレス銀行を通す今のやり方と比較すれば優位に立つことができる。
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従来の国際送金ですと、上記の図の左のように通貨毎にコルレロ銀行というのが必要になってきます。
これが、XRPをブリッジ通貨として利用することで一本化されます。
なおかつXRPに一旦交換されるので、XRPの流動性の向上にもつながりますね。
5) (このような形で)XRPを介した取引ルートが1個でも出来上がれば、あとはそのペアの片方の通貨を別の通貨に入れ替えていくだけで(新しい通貨ペアが出来上がるので)XRPのルートを増やしていくことができる。
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6) そして、例えばあなたが世界中にお金を支払うような会社だったとする。
もしあなたがXRPを介する取引ルートを使って5つの国に支払いをすることになった場合、5種類の異なる通貨を保有しておくよりもXRP 1種類だけを保有しておいた方が良いと思うことだろう。
これはXRPの需要を増加させる。
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こちらも先程のコルレロ銀行の話と同様ですね。
7) 次に、例えばあなたが大量のキャッシュを持つAppleのような会社だったとする。
もしあなたが他の資産を安く手に入れようと思った場合、その資産を譲ってくれる人々が欲しがるような物(資産)をあらかじめ保有しておく必要がある。
ここで、もしその人々が我々の構築した取引ルートに参入しているならば、彼らはXRPを欲しがるだろう。
その結果、あなたもXRPを保有したいと思うようになるだろう。(これもXRPの需要を促す。)
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ブリッジ通貨として機能するXRP、欲しいモノがあれば(この場合は資産)すぐにXRPを共通通貨として交換することができます。
8) もしこのような戦略が成功すると、
XRP価格は著しく上昇するはずだ。
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9) Ripple社は現在大量のXRPを保有しており、近い将来、圧倒的な量の保有者となるだろう。
しかし、我々はもともと出資を受けているし、銀行へのソフトウェア販売から収入も得ている。
我々はXRPを、銀行預金のように「切り崩していく物」ではなく、戦略上の武器として使っていく。
(我々はXRPを一部売って利益を上げるかもしれない。
しかし、それは決して社員に給料を支払うためでもないし、会社を存続させるためでもない。)
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リップル社の保有しているXRPが市場に放出されていて、投げ売りと騒がれた時が過去ありました。
現在売却量はかなり減少しております。
ですが、リップル社はXRPを武器として利用していくと述べていますね。
10) 我々がロックアップ(資産凍結)したXRPの一部を購入する人には我々と共通の目的がある。
つまり彼らも長期的なXRPの価格上昇を期待しているということである。
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以上の説明は、我々のビジョンを十分に示したものだと考えている。
もちろん成功の保証はない。
我々が目指しているものは突拍子もないことである。
しかし、我々には160人ものフルタイム従業員がおり、数千万ドルの出資を受けている。
我々が素晴らしい人材を数多く雇ってきたことは我々の実績を見れば明らかである。
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XRPLedgerの仕組みはどれくらいまで上げられる?
また、XRPLedgerの処理能力について言及しております。
RCLは現在と比べてどの程度のオーダーまでスケールすることが可能ですか?
今の10倍は簡単です。
100倍も可能です。
さらに必要な場合には基本設計を変える必要が出てきます。
以前にも言いましたが、高頻度取引(HFT)やVisaのレベルの量を個別に処理できるほどにパブリック・ブロックチェーンの処理量を増やす方法はまだ我々にもありません。
現在の解決法はパブリック・レジャー(台帳)から外に出して処理することです。
この場合でもパブリック・レジャーで得られるセキュリティ機能をほとんど損なわない賢い暗号技術が利用可能です。
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VISAカードの処理能力は毎秒4000〜6000回、XRPの処理能力は毎秒1500回数、BTCやETHは16程度ですね。
リップルの処理能力がいかに優れているか分かるでしょう。
マーケットメーカーはなぜボラティリティの高いリップルの暗号資産XRPを保有するのか?
これにも回答しております。
翌日には30 %も下落するかもしれないXRPを、なぜマーケットメーカーは100万ドル分も買って(かつ保有して)、スプレッドから得られるたった0.5%の利益を得ようとするのか?
他の条件が全て同じなら、XRP価格は短期間で大きく下落しない方がもちろん望ましいでしょう。
しかし本当は価格変動(ボラティリティ)が小さいことよりも、流動性が高いことの方がずっと重要です。
ボラティリティに対してはヘッジすればいいだけです。しかし流動性が低かったら高額の送金をすることは全然できないでしょう。
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マーケットメーカーとは?
マーケットメーカーというのは、流動性を提供して金融市場がスムーズに機能することを目的に、資産を大量に売買する市場参加者たちのことですね。
資産の量が膨大になりますので、一般の個人ではなく「機関投資家」がマーケットメーカーとしての役割を果たすことが多いです。
マーケットメーカーは市場変動が激しい時にでも流動性を保つ責任を負うリスクを背負う代わりに、お客様のスプレッド(手数料)で利益をとることができています。
ヘッジとは?
ヘッジとは、「回避」を意味する言葉で、価格変動のリスクを回避するという意味です。
例えば、直物市場でドルを購入した時に、先物市場で円の買い予約を済ませておけば、
円高になっても為替のリスクを相殺することができます。
ですので、XRPが暴落してしまう不安があるのであれば、あらかじめ「から売り」しておけばリスクを免れるわけです。
それよりも流動性が低ければ、そもそも取引すら成立しないので、利益が出なくなるということですね。
まとめますと、
・銀行がコンプライアンスに対応していることを理解し、
・マイナーかつ大きな規模の市場にブリッジ通貨として採用される、ペアを獲得
・超大手企業に資産交換通貨としてXRPが採用される
こういった流れを経ていくとXRPの価格が上昇すると言及されました。
みなさんどうですかね?
僕の考えは、企業からの採用、銀行からの採用、通貨ペアの獲得などなど色々な戦略がありますが、
銀行1つに集中するのが良いかと。
もちろん余力があれば、企業などへのアプローチなども同時並行でやっていけば良いと思いますが、力が分散するので、
銀行に力を入れる。
マネーグラムやAZIMOなど送金業者による送金はすでに行われているので、あとは銀行での実際の利用がどんどん拡大していけば上昇につながっていくと思います。
どんどん前に進んでいるので基盤が固まれば一気にいくでしょうね。
本日は以上になります。